冬の赤岳

赤岳 Akadake(2006.1.27-28)

2004年のお正月、吹雪きで赤岳展望荘から撤退を余儀なくされた赤岳へ、2006年1月にもう一度挑戦、
今回は、これ以上は望めないというお天気に恵まれ、360度の展望を楽しむことができました。

カモシカ

カモシカ

美濃戸から雪の積もった林道を歩いて行くと、沢の近くでこんなかわいいカモシカが、一生懸命に雪に頭を突っ込んで食べ物を探していました。冬の八ヶ岳では良くカモシカに出会うことがあります。

赤岳鉱泉

赤岳鉱泉

美濃戸から2時間ほど、いくつもある橋を渡り返しながら、登山道をゆるやかに登って行くと、赤岳鉱泉に到着します。 山小屋が見えてくると、冬は特にほっとするものです。

中山乗越から大同心

中山乗越から大同心

翌朝、夜中に雪が積もった登山道を中山乗越を目指します。30分ほどで展望が開け、乗越からは横岳大同心の大きな姿を見ることができます。

行者小屋

行者小屋に到着

中山乗越を下るとすぐに行者小屋に到着します。そこからは阿弥陀岳、中岳、赤岳が目の前に大きく姿を現します。朝日に輝く真っ白な姿は美しいものです。

阿弥陀岳

雪煙上げる阿弥陀岳

文三郎道を登って行くと赤岳と阿弥陀岳との分岐に出ます。その辺りからの阿弥陀岳です。山頂の辺は雪煙を上げ、強風であることがわかります。

中岳と阿弥陀岳

文三郎道から阿弥陀岳と中岳

文三郎道をしばらく登ると、右上に阿弥陀岳と手前に中岳が近づいてきます。雪煙を上げる阿弥陀岳は厳しくも美しい姿をしています。

北八ヶ岳の展望

北八ヶ岳方面の展望

振り返ると北八ヶ岳はもちろんのこと、ずっと遠くまできらきらと光る山々の峰が見えて、大変なラッセルもなんのその、先を登り続けました。

横岳

文三郎道から横岳

もう少し右には横岳が大同心を従えて、その荒々しい姿を見せています。冬の横岳の通過、風が強くてちょっと厳しそうです。あの加藤文太郎さんも当時の装備ではきっと強風に苦労されたところでしょう。

中岳との分岐から阿弥陀岳

稜線上、中岳と赤岳の分岐

稜線に出ると、赤岳と中岳の分岐があります。風がとてつもなく強く吹くところです。そこからの阿弥陀岳もすばらしく、人を寄せ付けない厳しい表情をしています。

頂上下より権現岳と南アルプス遠望

権現岳と南アルプス遠望

稜線上から回り込んで行くと、ルンゼ状の岩場を登って行きます。そこからの展望がすばらしく、南アルプス、中央アルプス、木曾御岳山などが望まれます。特に北岳、甲斐駒、その右に仙丈岳が並んで見える様は感激です。

赤岳頂上

赤岳山頂と私

雪に埋もれた岩場を慎重に登るとやっと念願の冬の赤岳山頂に到着です。文字通り360度の展望が楽しめます。もちろん北アルプス、富士山、浅間山...名前を上げたらきりがないほど山々が連なっています。頂上では意外と風が穏やかでした。

頂上小屋前から展望荘

赤岳頂上小屋前から展望荘を下に望む

頂上から少し行った、もう一つのピークに赤岳頂上小屋があります。そこから、これから向かう地蔵尾根と展望荘をはるか下に望みます。ルートが切れ落ちていて見えません。どうやってあそこまで行くのでしょう。

頂上小屋前から北八ヶ岳

頂上小屋前から北八ヶ岳

同じ頂上小屋前から北八ヶ岳方面の展望です。左端に二つ並ぶピークは天狗岳、その手前のなだらかな山容は硫黄岳です。

展望荘前から富士山

展望荘から富士山

下から吹き上げる強風にバランスを取りながら、鎖を頼りに展望荘まで下りることができました。少しほっとします。遠くにはきれいな裾野を広げる富士山も見えていました。

地蔵尾根手前の私

地蔵尾根手前の稜線上で風に耐える私

風が強いので吹き飛ばされないように、雪庇にも注意しながら狭い稜線上を行きます。地蔵尾根は、横岳との分岐に立つお地蔵様のところから、一気に行者小屋に下りる急なルートです。鎖や梯子が雪に埋まっていると危険です。まだ気を抜くわけには行きません。

行者小屋から赤岳

行者小屋から赤岳

地蔵尾根を無事に下りてきました。行者小屋の前で一息いれます。見上げるとさっきまでいた赤岳や、阿弥陀岳、中岳が西日を受けて輝いていました。あんなに強かった風も今はどこへやらです。静かな小屋の前にはいくつかテントも張られていました。

行者小屋から美濃戸へ、大同心

行者小屋から美濃戸へ下る途中、大同心と横岳

行者小屋から美濃戸に向けて下山します。途中で名残惜しくて何度も振り返りました。大同心は相変わらずあっちを向いてお経を上げていました。やがて南沢に沿う道になると美濃戸は近いです。

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