笠取山 Kasatoriyama (2007.7.22)

梅雨明けが待たれる一日、奥秩父にある山梨と埼玉の県境に位置する笠取山に東京の水源、多摩川の源流に会いに行ってきました。
中央道勝沼インターを出て、葡萄畑を抜け、大菩薩ラインを登って行き、柳沢峠を越え、作場平橋横の駐車場に止め、渓流に沿って登って行きました。

登山道

登山道

うっそうとした樹林の中へ渓流に沿って入って行きます。暫く緩やかに登って行くと、辺りはこんな景色、もみじが多く緑が鮮やかでした。道はずっと良く整備されて、渓流にかかった木の橋を何度も渡りながら登って行きます。

渓流

渓流

登山道はずっと渓流に沿って、耳に心地よい流れの音や、セミの声、時折鶯の鳴く声を聞きながら徐々に登って行きます。笠取小屋手前までこの流れに沿った道が続きます。

笠取小屋

笠取小屋

登山口を出発して1時間40分、笠取小屋の前に出ました。途中一休坂コースを右に見送り、ヤブ沢コースを取ります。一休坂コースは急登のため、下山に使うことにします。

花とチョウとアリ

マルバタケブキとヒョウモンチョウ

笠取小屋から少し登ると広い草原の道に出ます。緩やかな登りのこの辺り一帯にはこの花の蕾が大きくなって、真夏の太陽を待っていました。 いくつか咲いている花を見つけ写真を撮っていると、このヒョウモンチョウやアリがやってきて、被写体になってくれました。

草原の景色

草原と景色

まるで牧場のような気持ちのよい草原のアップダウンが続きます。生憎のお天気でしたけれど、それもまた、いとおかしです。

雁峠への分岐

雁峠への分岐

途中にあった雁峠への分岐です。私たちは真っ直ぐ、笠取山と水干を目指します。

サラサドウダンツツジ

サラサドウダンツツジ

道の脇に一本だけこの木があって、足元に落ちていた花に気づき、見上げるとたくさんかわいい花をつけていました。

山頂から

山頂から

雲に覆われた山頂手前のピークでお昼にします。するとみるみる目の前があかるくなり、さっきまで何も見えていなかった頂からは周りの緑の山々と辿ってきた草原の道と見え始めたのです。残念ながら、富士山は顔を見せてくれませんでした。

水干

水干

尾根道を次のピーク、笠取山頂へ進み、少し下って回り込むとこの水干と言われる場所がありました。ここは下流から水の流れをずっと辿って来て、もうこれ以上流れがなくなる場所だそうです。言い換えると、流れを作る最初です。ここでは水が岩などから染み出て小さな水溜りを作っていました。

水干

水干について

小さな水溜りの前に水干の説明がありました。

沢の始まり

沢の始まり

水干から60mほど下ってくると、そこには不思議、小さな流れができています。その流れを数メートル辿って行くと、流れの始まりがあって、岩からゆっくりと一滴づつ水が落ちていました。写真は落ちる瞬間の水滴です。

ヤマブキショウマ

ヤマブキショウマ

沢の周りの斜面にたくさん咲いていたヤマブキショウマです。60m下の沢から見上げると、まるで秘境のように斜面がそそり立ち、この小さな沢はだんだんと深い渓谷となり、山を潤しながらやがて川となり海へ...登山口から水干までは5.2km、山頂までと同じ、2時間半ほどの道程です。山頂からは尾根道を20分ほど下ると水干に行くことができます。

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