甲武信ヶ岳 Kobushigadake (2007.1.2-3)
甲州、武州、信州、現在の山梨県、埼玉県、長野県、3県にまたがる山頂を持つ山、甲武信ヶ岳に
登ってきました。山頂付近は例年になく雪が多く、遠く富士山、南アルプス、八ヶ岳を望む素晴らしい
展望を楽しみ、昔ながらの甲武信小屋と、そのご主人の暖かいもてなしに触れてくることができました。
木賊山から甲武信小屋へ
西沢渓谷から徳ちゃん新道を5時間登ってきました。戸渡尾根の急登を息を切らせてようやく木賊山の頂に到着です。そこから初めて視界が開け、目の前には円錐形の甲武信ヶ岳、遠く八ヶ岳、右に目を転じると、両神山など、武州の山々、すばらしい展望でした。この斜面を下ったところに甲武信小屋があります。
山頂で
甲武信小屋に泊まって翌朝は残念ながらガスでご来光は望めそうにありません。小屋でガスが晴れるのを待った後、ゆっくりと15分ほど登ると山頂でした。山頂に立つと、上空の青空が覗き始めましたので、しばらく待って見ることに。風もなく穏やかな山頂でした。
山頂の霧氷
雲の切れ間から太陽が顔を見せると、あたりの霧氷となった木も輝き初め、しばらくは、雪と光が造る美しい光景に目を奪われました。
ブロッケン現象
突然、太陽の光が霧のスクリーンに影を映し出すブロッケン現象が起こりました。虹色の丸いスクリーンの中に私の影があります。
山頂から
周りの雲が朝の光を受けて、だんだんと動き始めました。足元から広がる尾根や霧氷で白く輝く山の斜面、今まで見えなかった山々が姿を現しました。
富士山
すると、この日は会えないと諦めていた富士山まで姿を現してくれました。なんて運がいいのでしょう!
富士山
少しズームしてみます。雲間から少しの間顔を見せてくれた富士山、まるで私たちにお正月の挨拶をしてくれているようでした。
白峰三山
雲海を辿って行くと、突然現れた南アルプス、白峰三山(右から、北岳、間ノ岳、農鳥岳)です。雲の上の真っ白な頂は、冬にしか見ることができない気高い姿でした。
甲武信小屋
山頂から降りて来て、甲武信小屋の前です。丸太造りのなかなかいい雰囲気の山小屋です。ご主人の徳治さんも楽しい方で、登山者と撒きストーブを囲んで気さくに話してくださって、山小屋ならではのゆっくりとした時間を過ごすことができました。
ツララ
小屋の軒や窓にはこのような長いツララが下がっていました。このとき小屋の外の気温は−7度、風がないせいか、寒くは感じませんでした。
甲武信ヶ岳
小屋を後にして前日に辿ってきた徳ちゃん新道を戻ります。木賊山へ少し上り返して振り返ると、先ほどまでいた甲武信ヶ岳が見送ってくれました。
霧氷
木賊山へ登りではこのような霧氷となった木が美しく輝いていました。
登山道を木賊山へ
木賊山から登ってきた戸渡尾根を下ります。長い長い徳ちゃん新道、シャクナゲのトンネルを抜け、カラマツ林が続く尾根道を下りました。
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