晩秋の明神ヶ岳 Myoujingadake (2006.11.25)

箱根、足柄町にある明神ヶ岳、金時山と並んで、富士山の展望台です。澄み渡った秋空に真っ白に雪化粧した
富士山と、眼前の箱根最高峰、駒ヶ岳、青く光る相模湾と丹沢の山並みなど、すばらしい展望を楽しんできました。
山頂付近の紅葉はすっかり終わっていたものの、足元の小さい草紅葉が登山道に彩を沿えていました。

登山口のある最乗寺へは樹齢何百年という杉の木立がうっそうと茂る、昼間でも暗い参道を登って行きます。お寺の境内や付近には大きな山モミジの木が紅葉し、秋の情緒をかもしていました。

杉の幹は太く高く、見上げるとはるか上の空に向かって真っ直ぐに伸びています。

日当たりの良い登山道のすぐわきにはこの時期でもアザミの花が咲き、近くに一緒に咲いていたリンドウと小春日和を楽しんでいるようでした。

暗い日陰ではこのように、草紅葉に薄らと霜が降り、霜柱とともに日中も解けずにいるのです。

山頂はもうすぐ、広くて気持の良いススキの尾根を緩やかに登ってきました。振り返るとこの景色、澄み切った青空の光を受けて輝く大海原と丹沢の山々が目に飛び込んできました。

山頂からは雪化粧した美しい富士山が澄み渡る秋空に凛と聳えていました。

明神ヶ岳を後に宮城野へ下山します。なだらかな尾根が明星ヶ岳まで続いていました。周りの山肌の紅葉もそろそろ終わり、落葉した木が目立っています。

稜線から斜面に付けられたつづら折の道をだいぶ下ってきました。去年より明らかに色づきが悪いようです。それでもモミジは赤や黄に色づいて、日の光に輝く様はまるで金色の光の中にいるようでした。

少しピンクがかった赤に染まる山モミジです。真っ赤になるもの、黄色になるもの、このように薄く色づくもの、一口にモミジと言っても、人と同じで千差万別のようです。それらが相まって美しい山の秋を演出しています。

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